肝臓、いたわりましょう。
健康診断で軽度の肝機能障害を指摘され、脂肪肝の疑いがあると言われた人はけっこういるのではないでしょうか。
脂肪肝というのは、肝細胞へ過剰な脂肪が沈着している病気で、その主な原因として
アルコール、肥満、糖尿病、脂質異常があります。
血液検査では、肝機能を示す一般的な指標になっている、ALT(GPT)やAST(GOT)が高値を示すこともありますが
まったく正常な場合もあり、脂肪肝の診断の決め手にはなりません。
一般診療ではエコー検査やCT検査などの画像検査で診断されます。
脂肪肝は大きくアルコール性と非アルコール性に分けられます。
アルコールによる肝障害は、アルコール性脂肪肝→アルコール性肝炎→アルコール性肝硬変へと進行します。
一方、非アルコール性脂肪肝は、脂肪肝のまま継続する善玉と考えられてきましたが、
10%の症例は、肝硬変、肝細胞がんへと進行していく悪玉であることが明らかになりました。
善玉脂肪肝と悪玉脂肪肝との鑑別診断は、血液検査や画像診断では難しく、
肝生検(生検針という針を肝臓に刺して、肝臓の細胞の一部を取り出して検査する)以外にはありません。
ほとんどの場合、肥満やアルコールや糖尿病や脂質異常症が脂肪肝の原因になっていますので
治療としては、節酒、ダイエット、運動などの食生活と生活習慣の見直しが基本になります。
肝臓の機能が低下するとビタミン不足にもなりやすくなりますので、
ビタミンと繊維質が同時にとれる果物が肝機能向上に有効です。
今はいちごや柑橘類が美味しい季節です。食後のフルーツにおやつに
ぜひ召しあがってください(ただし、摂り過ぎると糖分の摂り過ぎになりますので、ほどほどに。。)
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